医療介護総合確保促進法の成立
医療介護総合確保促進法という法律をご存知でしょうか。これは正式名称を「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」といい、少子化が進みかつ平均寿命が長いために社会の高齢化が進んでいる日本において、社会保障制度を将来も維持していくための法律です。具体的には介護や医療などに対して税制的な観点から支援制度を確立することや、今後衰弱していくことが予想される介護と医療のシステムを強化するために、地域包括ケアシステムの構築などを行うための法律です。さらにその詳細を見ていきましょう。
医療・介護の連携強化
まず2025年問題を乗り切るためには医療や介護のための仕組みを強化する施策を打ち出さなければなりません。なぜなら後期高齢化が進む中で加速度的にこれらのサービスを求める人は増えていくにもかかわらず、生産年齢人口の減少によって医療や介護の制度を支える土台が崩れていくからです。
そのため医療介護総合確保推進法内でも在宅での医療や介護サービスの促進や医療に従事する人の育成を行うために、各都道府県にそれらを目的とした事業計画を作成させ、そのための財源として消費税の一部を割り当てることを定めています。また特に医療と介護の連携を強化することで無駄をなくすために、両者の連携強化に対して厚生労働大臣が基本方針を打ち出し積極関与することも定めています。
医療提供体制の確保と効率化
2025年問題を効果的に乗り切る方法の1つとして期待されているのが医療自体の効率化です。例えばこれまで1人の医療従事者で100人の人を診ていたのが150人診られるようになるだけでも十分な効果が期待できます。そしてこうした効率化は全国で画一的に行っても上手く行かない可能性が高いことから、各都道府県単位に病院から病床の機能や運用について報告を受ける権利を付与し、地域の医療体制に対するビジョンを描くための権限が与えられることになりました。また効率化だけでは限界もあるため、各地域の医師確保のための機能強化も盛り込まれています。
高齢者の在宅生活率の向上
高齢者になると身体能力に衰えが生じ、施設に入居をして暮らす人が多くなるのですが、このような現状を残したままでは2025年にそういった施設はパンクしてしまいます。そこで今政府としては介護の方針を施設から在宅へと定め、在宅での介護が家族の負担にならないように地域単位での包括的な支援体制の構築に力を入れています。
なお、こうして在宅での介護の後押しを行うことで、今ある施設に関してはより重度の要介護者介護に特化をさせていく方針です。
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介護ロボットは様々な機能で高齢者のケアを支援します。様々なロボットが開発・実用化されており、ロボットによる転倒検知や移動介助、会話による認知症予防や孤独感軽減に効果が期待されています。また、ロボットを導入することで介護職員の負担軽減だけでなく高齢者の安全で快適な生活にもつながるでしょう。
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昔から医療現場の労働環境は仕事の多さや夜勤の多さから給与は良いものの、決して好ましい状況ではないとされていました。しかしそれでは医療現場で働こうという人材が集まらないため、一部の政治家がそうした状況の改善に向けて提言を重ねるなど状況改善の兆しがみえています。
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現在日本は少子高齢化を進み続けており、また2025年には団塊世代が後期高齢者となる2025年問題も控えています。そうした状況で今医療業界は将来的に圧倒的な人材不足になるといわれており、特に看護師や介護士ではその傾向が顕著になるといわれています。もしこうした仕事に関心があるのであれば今がチャンスといえるでしょう。