人を救う医療従事者のやりがい
2025年問題によって看護師や介護士の需要が大きく増えるにもかかわらずその供給が大きくは伸びない可能性があることを述べました。これは社会的に大きな問題になるのですが、個人でいえばチャンスかもしれません。なぜなら少なくともこの2つの仕事の採用マーケットに限ってはとても大きな売り手市場といえるため、求職者側が自分にとって条件の良い仕事を選びやすくなるからです。しかしいくら売り手市場だといっても自分が全くやる気のしない仕事を続けることは苦痛です。そこでここでは看護師や介護士の仕事のやりがいについて考えてみましょう。
人がやりがいを感じる時
そもそも人はどのような時にやりがいを感じる生き物なのでしょうか。このことを考えるにあたってアメリカである面白い調査が行われました。それはどんな仕事に人はやりがいを感じているのかという調査なのですが、その結果には聖職者や消防士、それに看護師や介護士などがランクインしたそうです。そしてこのやりがいのある仕事の上位に食い込んだ仕事は全て、誰かのためか社会のために役立つ仕事だったというのです。つまり人がやりがいを感じられるかどうかには、自分の仕事によって救われる人や感謝をしてくれる人がどれだけいるのかが重要なのだといえそうです。
看護師のやりがい
では看護師のやりがいについて考えてみましょう。まず基本的に、看護師は他人のためにという視点だけで仕事をできる存在です。一方世の中の大半の仕事はそれほど純粋に人のためにということだけを追求はできません。例えば営業の仕事は象徴的ですが、売り上げや利益の目標やノルマがあるために顧客にとって本当に必要かどうか怪しいものでも売り込まなければならないというようなことは日常茶飯時です。しかし、看護師はそうではありません。患者さんのために真心を込めてホスピタリティを発揮して働くことを求められる仕事なのです。このことはとてもやりがいを感じやすい仕事環境といえるでしょう。
介護士のやりがい
また介護士のやりがいについても考えていましょう。まず介護士の仕事も看護師と同じく相手のために尽くせる仕事なので、やりがいを感じやすい条件が整っています。また素晴らしいことに介護士のやりがいのポイントは、ありがとうといわれたり役に立ったりすることだけではありません。例えばサービス利用者の方が今後介護を受けていく上で家族との関係性に課題を抱えており、それを介護士が間に入ることで解決されたなどという例もあります。このような時にもとても大きな達成感とやりがいを感じることができるでしょう。また自分なりに介護やケアの方向性を考えてそれがうまくいった時も大きなやりがいを感じることができます。
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介護ロボットは様々な機能で高齢者のケアを支援します。様々なロボットが開発・実用化されており、ロボットによる転倒検知や移動介助、会話による認知症予防や孤独感軽減に効果が期待されています。また、ロボットを導入することで介護職員の負担軽減だけでなく高齢者の安全で快適な生活にもつながるでしょう。
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現在日本は少子高齢化を進み続けており、また2025年には団塊世代が後期高齢者となる2025年問題も控えています。そうした状況で今医療業界は将来的に圧倒的な人材不足になるといわれており、特に看護師や介護士ではその傾向が顕著になるといわれています。もしこうした仕事に関心があるのであれば今がチャンスといえるでしょう。